最近気になる世界の「ジュエリー」その19
アラベスクは文字通りイスラム起源の連続した線の模様で形成され、グロテスクはまさにグロテスクな図像の集大成である。
これがどうしてジユエリー・デザインなのかと聞かれそうだが、ジュエリーに限らずあらゆる工房の親方はこの画集から自分の好きな部分だけを模写して品物を作った。
つまり彼は高価なこの版画集を隠し持って、その一部を自分のデザインとして小出しにして金を稼いだのである。
やがてデザイン画は今のものと同じく、ペンダントとか指輪とか、実際の物の形をとってゆくようになるが、ルネサンス初期に生まれたデザイン画は、何とも不思議なものであった。