ロジャー・スミスの決断
女性評論家のマリアン・N・ケラーは、
「ロジャーは自動車業界の将来に対するビジョンを持ってGMを動かしている最初の人物である」
・・・といい、
「起こっているすべてのことは、彼のアイデアだ」(ビジネスウィーク)
・・・と評価しています。
しかし、GMが現在展開している個々の動きの背景をなす基本戦略となると、まだ霧のなかに深く閉じこめられている面が多いのです。
自動車産業はすでに成熟期に入っていることは疑い得ないが、GMがハイテクノロジーの分野を今後開拓して、多角化戦略に乗り出したとみるのも、まだ早計でしょう。
むしろ未来に向かって自動車のライフサイクルを逆転させる若返りの機会を、たとえ日本から知恵を借りてでも、とらえようとするすなおな意気込みが感じられます。
トヨタとの合弁でジャスト・イン・タイムの生産方式を学びとり、「サターン」計画でこれを生かすとともに、技術革新により高収益を生む戦略的小型車の開発に挑戦しようとしています。